ストレスが主な原因でおこると言われている過敏性腸症候群(IBS)ですがどういったメカニズムでこの病気がおこるのかみていきましょう。
過敏性腸症候群は心身症の1つ
特徴として心理的ストレスが発病や経過に大きくかかわっています。
※心身症とは精神的・心理的な原因によって起こる症状のこと
過敏性腸症候群の心理的ストレスが腸の運動障害と内臓知覚過敏(腸を内側から押し広げ刺激への過敏さ)を生じさせるのではないかと考えられています。
過敏性腸症候群の人は内臓知覚過敏となって脳で感じる痛みが強まっていることは多くの報告からほぼ確定としてよさそうです。
ストレスとホルモンの関係
ストレス時に脳の視床下部から分泌される副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモンの投与で大腸運動が活発化しそれとは逆の働きをするオキシトシンを投与すると内臓知覚過敏が緩和されることも報告されています。
・副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン→ふくじんひしついげきーほうしゅつー。視床下部から分泌されるペプチドホルモンの1つ。視床下部の底部にある正中隆起の血管網に放出され、下垂体門脈を通って下垂体前葉に到着し、副腎皮質刺激ホルモンの分泌を促進させる。
(視床下部→間脳の一部。間脳の下部にあり自律神経系の最も複雑で、精巧な統合中枢である)
過敏性腸症候群の人に心理的ストレスをかけすぎてしまうと、健康な人よりも胃腸の状態が悪くなることも確認されています。
過敏性腸症候群の人において腸脳相関が過敏となっています。
・腸脳相関→脳と腸は自律神経系や液性因子を介して密に関連している、この双方向的な関連をいいます。
または脳腸軸とも言います。
過敏性腸症候群とセロトニンの関連
ストレスとの関連で影響を受けるのがセロトニンです。セロトニンはその約90%が腸管粘膜に存在し、腸の動きを活発化する働きを持っています。
腸の動きが過剰に活発化し消化管内容物の通過時間が短くなると、腸内にある内容物の水分が十分に吸収されず便は下痢の状態になります。
反対に通過時間が長くなると必要以上に水分が吸収され便秘の状態になります。
多すぎたら下痢になるし、少なかったら便秘になるということです。
腸の運動を促進するセロトニンも過剰になると上記のメカニズムが過剰に働いてしまい、腸が痙攣をおこしてしまいます。
その結果腸の運動がうまくいかなくなり便秘になってしまうのです。
これが過敏性腸症候群で下痢と便秘の両方が出現するメカニズムと考えられています。
本質的原因はわかっていませんが幼少期の外傷的体験は過敏性腸症候群の発症リスクを高めるとの報告や腸内細菌・粘膜炎症・食物アレルギー・グルテンなどの食物(小麦やライムギ)・遺伝や特定の遺伝子などの報告が確認されています。
どんな人がなりやすいの?
過敏性腸症候群をはじめとする心身症は自分の喜怒哀楽をうまく表せない(たとえて言うなら引っ込み思案)、感情を自覚できないアレキシサイミア(失感情)傾向の人がかかりやすいです。
ストレスに気づかないため体にストレスをため続けてしまい爆発して体が悲鳴を上げてしまうのです。
仕事などで頻繁に疲労を感じていたり、睡眠が不十分な状態が続いたり、食事が不規則になったりすると、身体的ストレスから、腸のぜん動運動がうまく行われなくなることもあります。
私は24時間シフトの仕事についていましたが社員35人中25人は同じような悩みを話していました。
その状態が当たり前の日々なので、改善しようとする気持ちもあまりわかなかったです。
でも、それじゃいけないんです。程よいペースで普通の便意がくるのが当たり前です。
心療内科などの専門家に相談ををして適切な処置を行うことをおすすめします。
まとめ
①過敏性腸症候群は心身症である
②腸脳関係があることにより脳がストレスを受けると腸にも影響がでる
③過敏性腸症候群で下痢と便秘の両方の症状がでる要因となるのがセロトニン
④引っ込み思案の人やアレキシサイミアの人は過敏性腸症候群になりやすい傾向がある
もしも自覚があるようでしたら早め早めの対処をした方がいいと思います。
まずは誰かに相談してみましょう。
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